税制改正によりマイクロ法人がさらに増える?!

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税制改正によりマイクロ法人がさらに増える?!

今回は、ある税制改正によってマイクロ法人がさらに増えていくのではないかというお話になります。

実際に、現在運営していることもあり、それも踏まえて説明していきましょう。



税制改正とは?

多くの人もご存じだと思いますが、2024年から確定申告を行った時の住民税の申告不要制度が使えなくなります。これは、サラリーマンであればそこまでではありませんが、FIREをしている人にとっては大きなダメージになります。

FIRE生活をしている人にとってはかなり痛いルール変更かもしれませんね。

現在:配当金100万円、譲渡益100万円

とりあえず5000万円ぐらいでFIREをしている人が多いことにして、その人がFIREの基準である4%の200万円の利益を上げていたとします。今回は配当金100万円と譲渡益100万円とします。これはあくまでも仮定なのでそこまで突っ込まないでください。また、税金も現状所得税15.315%と住民税5%ですが計算しやすくするため所得税15%、住民税5%と考えていきます。

さて、この配当金100万円、譲渡益100万円であれば確定申告など何もしなければ税金が所得税30万円、住民税5%の合計40万円かかって160万円が手取りになります。しかしながら、これを確定申告をすれば大きく変わってきます。基礎控除と健康保険控除が合計50万円あったとして、配当金を総合課税にすることによって所得税が7万5000円まで減ることになります。そして、住民税は申告不要にすることによって変わらず10万円のままですので、17万円5000円が税金となり、確定申告をすることによって22万5000円が確定申告時に戻ってくることになります。

従って今は必ず確定申告をすべきといえますね。

2024年から:配当金100万、譲渡益100万

それが、2024年から配当金100万円、譲渡益100万を確定申告をしてしまうと所得税は30万円から75000円に減らすことができます。しかしながら、住民税に関しては配当金部分の住民税が5%から7.2%に上がってしまうので少し上がってしまいます。ただ、住民税にも控除部分が50万円あるとしたら10万円から一応減って86000円になります。

ただ、ここでFIREをしている人には大きな問題がかかってきます。健康保険料や国民年金の免除などはこの住民税を基準にしているのです。健康保険料は収入がなければ年間3万円程度だと思われますが、これが大幅に上がることになります。20万円近くになるでしょう。また、国民年金の免除も聞かなくなりこちらも20万円の支出になります。国民年金に関しては、一部は将来もらえるものでもありますが、年間の支出としては40万円近く増える可能性があります。従って、この面まで考えれば確定申告を行うことによって40万円だった税金が50万円以上になる可能性が高いです。その点から、確定申告をしないことが正解になります。

結論としては、確定申告の時の22万5000円が2024年の確定申告からもらうことができなくなりますね。

では、2024年からマイクロ法人があったら

まず、マイクロ法人の年間費用は、1人であれば37万円程度になります。2人であれば65万円程度です。

従って、確定申告をすることによって配当金100万円と住民税100万円の場合なら所得税が30万円から5万2500円に、住民税が10万円から7万5000円になります。大体27万円程度確定申告で減ることになります。ここで所得税が75000円から52500円に住民税が8万6000円から7万5000円に変わっているなと思った人もいるかもしれませんが、それは厚生年金と健康保険で払った金額が控除額として増えますのでその分税金も減ることになります。

それでも、マイクロ法人があったほうが10万円程度かかるようになりますが、これは将来もらえるお金まで考えれば変わってきます。国民年金は、免除であれば将来半分しかもらえません。国民年金は1年間通常で納めれば年間2万円ずつもらえる金額が変わってきます。従って、マイクロ法人を作ることによって国民年金は満額払うことになりますので将来もらえる年金が年間1万円変わってくることになります。さらに厚生年金も最低金額ですが払うことになりますのでこちらも5000円増えることになります。従って、65歳以降にもらえる金額が年間15000円ずつ増えることになります。従って、単純計算10万円を15000円で割って7年間、つまり72歳まで生きることが出来ればマイクロ法人を作った方が有利になります。

個人的には、この年間200万円を株で稼げるぐらいがマイクロ法人を作るか作らないかの境になるかなとも思います。特に女性は長生きですので女性であればマイクロ法人を作ったほうがいい可能性がさらに高くなります。

配当金:200万、譲渡益200万円の場合は

では、もっと稼ぐ人を見てみましょう。

配当金200万円、譲渡益200万円の場合は、確定申告をしない場合は所得税60万、住民税20万の80万円の税金になります。これをマイクロ法人を持って確定申告をすれば所得税が60万円から20万円に落ちることになります。住民税は5%から7.2%に配当金部分は上がってしまいますが、控除もあるのでほぼ変わらずになるでしょう。

従って、マイクロ法人を持っていれば40万円の差があることになります。1人のマイクロ法人の費用は37万円ですのでその年の費用だけを見てもマイクロ法人を持ったほうがメリットがあることになります。

ここまで稼ぐことができるのであればマイクロ法人必須かもしれませんね。

他のメリットもある

他のメリットというより、これは2024年からマイクロ法人を持たずにFIREをしている人のデメリットといえるかもしれませんね。まず、損失繰越での相殺ができなくなります。確定申告が出来なくなるのです。例えば2024年に200万円の損失、2025年に600万円の利益があった場合確定申告が出来れば400万円の20%の80万円でいいわけですが、これが600万円の利益の20%の120万円になります。このデメリットはかなり大きいと思うのでこれがなくなるのも大きなメリットといえるでしょう。

後当然のことながら、少し程度の仕事をすることもできますね。少し稼いでも健康保険などに影響が出ないこともメリットといえるでしょうね。

この点から、かなりマイクロ法人を作るメリットが増えているのは間違いないですね。

最後に自分たちは?

では、最後自分たちを例に上げてみます。現状夫婦でマイクロ法人を運営して年間65万円の費用がかかっています。ただ、現状夫婦で確定申告時に2年連続で合計80万円ぐらいの金額が返ってきています。住民税も金額は小さいですが5万円程度戻ってきていますね。特に嫁の方は住宅ローンの所得税減税も使えているので想定より大きな金額が戻ってきている状況です。この利益がこの後も続く保証があるわけではありませんが、将来もらえるお金のことを考えなくても現状のルールでも大正解となっています。今期も現状私がこのままいければ40万円は戻ってくるでしょうし、嫁の方もOLCの含み益がまだまだかなり大きいのでそれなりの税金は戻ってくることになりそうですね。

まあ、最大のメリットは1年目の3か月と2年目の健康保険がほぼ最大の金額を支払う必要がなくなったことともいえるのですけどね。

コメント

  1. POCHAN より:

    譲渡益は総合課税が使えないのでは?

    • mkso2018 mkso2018 より:

      コメントありがとうございます。

      譲渡益を総合課税で計算していません。譲渡益は、基礎控除や厚生年金保険料控除で減る計算をしているだけです。FIREをしていると、このあたりの控除で譲渡益も減る計算になります。

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